さるさるさ

子どもは動物が大好き。ペットとして身近にいない動物も、ぬいぐるみをおねだりして、兄弟のように一緒に眠ります。

ライナスの毛布(安心毛布)みたいに手放さなかったぬいぐるみを、汚れているからと引越しのときに捨ててしまうと、不安が倍増して大変なことに。大人になってもトラウマになって、ぬいぐるみを見ただけで涙が出てしまう人もいるのです。お気に入りを無理に奪うと執着心が強い性格になる恐れがあるので、収納スペースがある限りは、本人が自ら手放す時がくるまで見守ってあげるほうがいいですね。心理カウンセラーとしての一言でした。

 

さて、子どもの歌の作詞家にとって、動物ソングは避けて通れない道。私もNHK「おかあさんといっしょ」で今月の歌(1993年1月)に「さるさるさ」というおちゃらけソングを書きました。なぜ猿を選んだかと言うと、ディレクターから「ラテン音楽のサルサをやりたい」と依頼されたからなのです。サルサねぇ・・・と考えているうちに、ダジャレが発展して「さるさるさ」になってしまいました。

 

収録は渋谷のスタジオ。演奏にはオルケスタ・デ・ラ・ルスのゴールデンメンバーが集結し、カラオケ撮りをしました。その後に神崎ゆう子お姉さん&坂田おさむお兄さんがスタジオに入って、歌のテスト撮り。サビに入る直前の「だれだ だれだ だれだ さるさ」を歌うと、みんながブハハハハーッ!と笑って演奏がガタガタになってしまいました。こんな詞を書いたのはだれだ?で、死ぬほど恥ずかしい思いをしたのを覚えています。

 

「おかあさんといっしょ」ではお馴染みの歌となり、幼稚園・保育園の発表会で踊る子どもたちの動画もアップされているようです。「おしりがあかいぞ」の可愛い振り付けを見ながら、お猿さんが大好きな子どもたちの役に立てたことを嬉しく思っています。

 

「さるさるさ」

きょうはたぬきと きつねのパーティー
みんなおどって ばけっこくらべ
よんでないのに ごちそうたべてる おきゃくがいるよ
だれだ だれだ だれだ さるさ
うしろをむいても さるさ
おしりがあかいぞ さるさ
さるさ さるささるさ さるさ さるさ
さるさるさるさるさ

これはばれたと あわてるさるさ
それじゃわたしも ばけっこくらべ
はっぱをのせ じゅもんをいっても みんなとちがう
だれだ だれだ だれだ さるさ
うしろをむいても さるさ
おしりがあかいぞ さるさ
さるさ さるささるさ さるさ さるさ
さるさるさるさるさ

©Copyright 織田ゆり子

 

Youtubeから、けんあゆバージョンをお借りしました。